No.046 水野直樹『創始改名』岩波新書 

ゼミの准教授一押しの一冊

この本を読んで

創始改名といえば一般的の教科書などでは、
朝鮮人の姓名を日本風に改めることで、
朝鮮人を日本人と同化させる、つまり同化政策の一環であると理解されてきた

また、最近ではインターネット上などで

朝鮮名を維持した者もいたので、必ずしも強制ではなかった
創氏は義務だったが改名は任意だったので、全体としては強制ではなかった
内地や満州在住の朝鮮人をはじめ、多くが日本名を望んでいた
戸籍に姓の記載は残ったので、朝鮮人の名前を奪ったとはいえない

などの強制性否定論も蔓延っている

現首相・麻生太郎(当時、自民党政調会長)に至っては
朝鮮の人が名字をくれと言った」とまで述べている
(↑これは正直、論外のような気がするが…)

本書はこれらの議論が
一面的なものにすぎないものであることを伝えようとしている


実際、同化政策・内鮮一体を掲げておきながら、
結果的には内地にない日本風の創氏を奨励したり、
改名に関しては放任しているところから見ると、
日本人が朝鮮人との差異を残したいと思っていたという意志が読み取れる
(*朝鮮人も朝鮮民族として、差異を残したかったのでこれにのった)

また、氏設定届け出率は当初非常に低調であり、
焦った総督府があらゆる手段を講じて、創氏をさせていたり、
内地で生活している朝鮮人が差別を受けないために創氏したというところからは
創氏の非自発性が窺え、強制的であったということが読み取れる

創氏改名は強制的で差別的であり、
朝鮮人に家制度をむりやり押し付け、
天皇への忠誠心を植えつけることを目的としたものであるのだ